• 一般住宅

小国杉の大黒柱と暮らす家

2024年

design: エバーフィールド

[所 在] 熊本県

[工 法] 木造軸組工法

ご家族のくらし方と心地よさを大切にした住まいです。
「好きなものに囲まれながら、美しく整理して暮らすこと」。それがご主人の家づくりのテーマでした。見せる部分と整える部分を丁寧に計画し、空間全体がすっきりと保たれる構成としています。

玄関から続く動線は来客とご家族の動きを穏やかに分け、日々の生活が自然と整う計画としました。玄関からキッチンや水まわりへとスムーズにつながる配置が、毎日の動きを支えます。


広めに設けた玄関には、クロスバイクや釣り竿をすっきりと収納できるスペースを確保。趣味の時間を身近に感じられる、使いやすい動線としています。住まいに入ったその一歩目から、“好き”に囲まれる空間が広がります。

リビングの大きな吹抜けが、住まいにのびやかな開放感をもたらします。
深みのある色合いの幅広チークの床材が空間を引き締め、落ち着きのある上質な雰囲気をつくり出しています。


テレビ廻りは、こだわりのスピーカーが映えるよう社員大工がテレビ台を造作。チークの床材と調和する色味と、空間にぴたりと収まる寸法にこだわり、自然になじむ佇まいとしました。

リビングの中心には、一階から二階へと伸びる八寸角の大黒柱を据えました。
美しい艶と粘りをもつ小国杉を採用し、社員大工が丁寧に仕上げました。
270年の歴史をもつ小国杉が、やさしく、そして力強く家族の時間を見守りながら、これから先も住まいを支え続ける象徴的な存在です。

屋外には、釣りがご趣味のご主人のための流し台を設けました。
釣果をさばく作業はもちろん、バーベキューや庭仕事などにも活用できる実用的な設えです。趣味の時間も暮らしの一部として美しく整えられるよう計画しました。

三角形の変形敷地に対し、その形状を活かした「三角形の和室」をご提案しました。
和室は小上がりとし、床下には引き出し収納を設置。なぐり加工を施した面材があたたかな表情を添え、間接照明のやわらかな光が壁面を照らします。整然とした設えが、空間に落ち着きと奥行きをもたらしています。

その和室の上部には、同じく三角形の趣味室を計画しました。
吹抜けを通してリビングとつながりながらも、造作建具で仕切ることで籠り部屋としても使える設計です。三角形に合わせて設えた棚や手洗いも美しく納まり、ご夫婦が好きなものに囲まれながら過ごせる特別な場所となりました。

素材の選定や造作の納まりに至るまで丁寧に整え、小国杉の大黒柱を中心に、趣味も日常も調和する住まいが完成しました。
好きなものを大切にしながら、整った美しさの中で暮らす。その想いをかたちにした一邸です。